家族みんなの自宅出産 〜新米お兄ちゃん&お姉ちゃんの輝く瞳〜

井本園江(井本助産院 院長)


赤ちゃんが産まれる時、まもなく新米お兄ちゃん&お姉ちゃんになる上の子供たちが何とも面白いのです。自宅分娩のお手伝いをしていてもつい、その子供たちを目を見つめてしまいます。

私が初めて自宅分娩に立ち会ちあったお宅は4人目の出産でした。上は6歳から下は3歳まで、3人の子供たちがいました。

お母さんは出産場所にお風呂を選びました。その狭い入り口にカメラを抱えたお父さん、そして姉妹が陣取りました。次女は、なんとしてでもお湯の中をのぞき込もうと、お風呂のイスに乗ってしがみついているほど…興味津々!

陣痛が来るとお母さんは野獣のような声を出します。真ん中の男の子はその場にいるのがイヤなのか?一人、居間で好き勝手遊んでいます。立ち会った姉妹は好奇心旺盛で怖がる様子もなく、お母さんを見守っていました。

立ち会いする子は目をキラキラさせて、立ち会いたくない子は自由にその場を離れ…お母さんの出産時、子供たちが自分の好きな場所にいられることも、自宅分娩のよさかなぁと思います。その子なりの考えで、新しい家族を迎え、受け入れる心の準備をしているのでしょう…

最近のお産での出来事。心配したお父さんが6歳の男の子に言いました。

「お母さんの枕元に来なさい!」

その子は少しずつ体をずらしてお母さんの足下に近づいていきます。

そしていざ赤ちゃん誕生、それから胎盤が出るというところまでも、じーっと顔を近づけてしっかりとのぞき込んでいました。彼の興味は満たされたことでしょう!(笑い)その瞳はキラキラ輝いていました。

学校では赤ちゃんやお産の話を得意になって話したそうで…

その新米お兄ちゃんは帰宅するとすぐ、お母さん曰く「おもちゃ?のように」嬉しそうに赤ちゃんのところへやって来るそうです。

日常の場で、日常の事として妹や弟が生まれてくる…とてもとても自然な営みに思えます。

自宅分娩専門の出張助産師をしている私。日々、そんな喜びの場にいる自分って幸せ者だなぁ…。